• 2025.06.30
  • 導入事例

【CCIE資格更新者インタビュー】KDDI株式会社 様

KDDI株式会社様では、Cisco Systems技術者認定資格「CCIE(Cisco Certified Internetwork Expert)」の保有者による資格維持を目的として、
当社が提供するCisco Systems認定トレーニングを導入いただいています。
(導入事例の詳細は こちら )

本記事では、当社研修を通じてCCIEの資格更新を実施されたお二人のエンジニアに、CCIE取得・維持への想いや、その背景にある価値観について伺いました。

CCIEとは

CCIEはCisco Systems社が提供するネットワーク技術者向けの最高峰の資格であり、世界中で最も難易度の高いネットワーク資格の一つとされています。

資格更新の仕組み

CCIEの資格としての有効期限は、認定取得日から3年間です。
2020年までは特定の試験の合格が必要でしたが、現在では、シスコ認定ラーニングパートナーのトレーニング受講や Cisco Live への参加等により、規定のCEクレジット数を獲得することでも認定を更新できます。
(シスコ技術者認定の更新の詳細は こちら )


導入事例インタビュー2. Cisco Systems技術者認定 CCIE資格更新

今回インタビューにご協力いただいた方々のご紹介

左:並木 規充 様 (以下 並:)
  ご所属:ソリューション推進本部 ゼロトラスト推進部
右:伴 直晃 様 (以下 伴:)
  ご所属:ソリューション推進本部 関西ソリューション部






20年以上前からCCIEは「希少価値が高い資格」


ー 現在の職種や業務内容、経験年数など、簡単に自己紹介をお願いいたします。

並:ソリューション推進本部 ゼロトラスト推進部のアーキテクトグループでグループリーダーの並木です。
私たちのグループは主にフロントSEの技術支援をしておりまして、提案から構築、トラブルシュートまで、技術支援をしながら案件を進めていくことがミッションです。

伴:ソリューション推進本部 関西ソリューション部のネットワークプロダクトグループでチームリーダーの伴です。
フロントSEから受けた案件の構築をしております。フロントSEとパートナーさんと密に連携をとっております。

ー CCIEを最初に取得されたのはいつ頃ですか?

並:2013年10月です。当時から弊社内でCCIEの取得プログラムはありまして、私は2期生です。

ー その当時から、御社にとってCCIEは重要な資格として位置づけされてきたのですね。

並:はい。当時から、ネットワークエンジニアが目指す最高峰の資格として、昔も希少価値は高い資格でした。

伴:私は2007年です。もうめでたく20年目が見えそうですね。

ー 取得されるまではどのくらいの期間がかかりましたか?

伴:約2年間です。私は元々講師でして、会社としてCCIEを教えられる講師が必要となったことがきっかけです。講義もしながら実機も触りながら、業務時間が勉強でした。

並:私は3年以上はかかったと思います。当時は今ほど研修プログラムが充実しておらず、自分で用意した機器で練習するしかありませんでした。
今では御社が充実した研修プログラムをご提供してくださっているので本当にありがたいことだと感じています。

「これは知らなかったな」という気づきが必ずある


ー では、資格を更新し続ける理由は何ですか?

並:意地です。まぁ半分冗談ですが、二期生ってCCIEを持ってる人でもやっぱりベテランに属するわけです。
自分が持ち続けることで、後輩や若手に「こうなりたいな」と思ってもらい、CCIEを持っている者を増やすことが自分のミッションだと思っています。
名刺にロゴを載せ続ける誇りも個人的には継続するモチベーションになっています。

伴:私は20代の若い時に取得していまして、天狗になってしまうような感覚がありました。ただ、「CCIEの伴」ではなく、伴という人間をちゃんと見てもらえるように成長しなければという思いがありました。
自分の成長を感じられることをモチベーションとして、更新をしてきたと考えています。

並:継続は力です。瞬間的に頑張ることはできますが、継続して取り続けることは意思が表れているように思います。取る瞬間はキャリアアップなどの目的があるでしょう、目標にたどり着いた後も更新し続けることは、もっと崇高な目的、深い意思の表れだと考えています。
そういった意味で、CCIEを頑張って取得して維持しているからこそ、人を見る目を養えたのではないかと感じています。

ー では、更新の際にお二人が感じたメリットは何かございますか?

並:私はマネージャーでして、もう現場に出ることは基本的になく、自分がトラブルシュートするシーンはありません。ただ年に1回でもこういう研修を受けさせていただくと、コマンドを打つことで感覚が戻ります。この肌感を思い出すと、メンバーからの相談に対して技術的な会話にもズレが生まれません。

伴:私もコマンドラインに関しては実感が得られます。また講義を受ける中でも「これは知らなかったな」という事は必ずあります。「新しいバージョンではこうなります」と聞いて、「やはり十何年前からも進化しているのだな」と気づきがあるので、その点はメリットですね。

CiscoやCCIEのブランド価値は今も高い


ー ありがとうございます。では、お二人はCCIEの価値についてはどうお考えですか?

並:CCIEの価値はメダル以上のものがあると思っています。
伴が「天狗になった」と言っていましたが、それは自分がやりきったからだと思います。この経験はなかなか得られません。
CCIEは難しい資格ですが、覚えるだけではなく手を動かさなければなりません。何度も繰り返して、時間を使って取得したという事実は、社会人人生でとても重要な経験で、他でも活かせます。
メンバーには「CCIEの価値は素晴らしいけれど、もっと得られるものがある」と伝えるようにしています。

伴:私は、CCIEは難しい資格であってほしいなと思います。簡単に取得できないことがひとつの価値であると考えています。

ー Ciscoのブランド力は今も保てているとお考えですか?

伴:価値は保てていると思います。いわゆる昔のルーターやスイッチだけではなく、クラウドに対応していることや、セキュリティ製品を出している総合力のあるベンダーだと思います。

並:ネットワークのL2・L3ではトップリーダーだと思います。売り上げも安定性もナンバーワンです。Ciscoでしたら「とりあえず何でもできる」と思えますし、お客様のニーズは満たせると思います。
また、世界のカバレッジの面でもやはりシスコでしょうね。弊社も現地法人を抱えていますが、標準化という面で「ここだけCiscoでここだけ他」という状態はやはり嫌われます。そういった意味で、提案しやすいと感じています。

フルスタックエンジニアを目指せる時代


ー ありがとうございます。では最後に、CCIEの取得や更新を目指す方へ向けてアドバイスをお願いいたします。

並:目的意識は明確にあった方が良いと思います。
自分の力を上げて、自分の価値を高めるという事ももちろん大切だし、そこを伸ばしていただきたいのですが、自分のものにするだけではなくて、誰かに教授してほしいなと思っています。
CCIEは「誰かを助けるための力」。コマンドを打てる人、つまりオペレーター・コマンダーは、人を救える外科医のような人だと思っています。外科手術をできる人はすごい技術を持っていて、体の仕組みも血液がどう流れているのかもわかっている。CiscoのCCIEはそういう人だと思っています。
コンフィグレーションを見て「あ、ここに問題がある」とコマンド入れて直してあげる。自分の力を見せつけるために医者はいるわけではなくて、誰かを助けるためにいるわけで。
そんなマインドでCCIEを見てもらえると、自分自身の価値が誰かの役に立っていると思えるのではないかなと感じていますし、それこそが究極の目的だと思っています。資格を取って終わりではなく、その力を周囲に還元できる、「行列ができるCCIE」になっていただきたいです。

伴:はい。まず、楽しむのが大切です。
「ひとつずつ知らなかったことを知る」「できなかったことができるようになる」、すごくシンプルに自分の成長がわかるものだなと思います。
CCIEを含めてCiscoの資格は、当たり前とされているネットワークのルールを勉強できて、応用が利きます。
他のメーカーであっても「やっぱりこういう動きをするよね」と感覚でわかってしまうので、CCIEを取ってすごくよかったなと思います。

ー 最後に「これだけは」という点はございますか?

並:CCIEの優れている点は、TCP/IPの原理原則が詰まっていて汎用性が効く点です。一個一個のコマンドの意味は、TCP/IPをベースに紐付けられている。それを体系的に学んでコマンドに落とし込む。「手と頭が一致する」プログラムになっていると思っていまして、その点が、応用が利く理由のひとつだと考えています。
御社もいますし、今は身につけられるスピードが格段に上がっていると思います。
ですので、CCIEを取って終わりではなく、CCIEをベースとしてその先を取れる時代になっています。フルスタックエンジニアという表現かもしれませんが、CCIEのその先を目指してほしいと思います。

ー 本日はご協力いただき誠にありがとうございました!

:ありがとうございました!


【編集後記】
「取得して終わり」ではなく、「更新し続けることで自らの価値を高める」
そんな姿勢を貫かれるお二人のインタビューから、CCIEが技術者にとってどれほど特別な存在かが伝わってきました。
Cisco認定資格の価値と、その維持のために学び続ける姿勢が、エンジニアとしての信頼と成長に直結していることを、あらためて実感できるお話でした。

関連トレーニングのご紹介

以下のトレーニングを適宜カスタマイズして、CCIE資格更新特別カリキュラムとしてKDDI株式会社 様に提供させていただきました。
当社では、一社向けに個別開催研修として、お客様のご要望にお応えしたカスタマイズコースの提供が可能です。

詳細は当社サービス一覧もしくはお問い合わせくださいますと幸いです。

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提供コース一覧

■Cisco CCIE Preparation for CCIE EI - Part 1


■Cisco CCIE Preparation for CCIE EI - Part 2


■ENARSI (Implementing Cisco Enterprise Advanced Routing and Services)


■ENSLD (Designing Cisco Enterprise Networks)


■BGP (Configuring BGP on Cisco Routers)


■DEVASC (Developing Applications and Automating Workflows using Cisco Core Platforms)


■DEVCOR (Developing Applications Using Cisco Platforms and APIs)


■CLACCM (Implementing Cisco Advanced Call Control and Mobility Services )